サイトリニューアルで「なんか違う」が続く原因と直し方

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サイトリニューアルで「なんか違う」が続く原因と直し方 AI

自社のWebサイトを新しくしたい、と制作会社に相談したとします。

「どんなイメージにしたいですか」と聞かれ、「清潔感があって、信頼感のある感じで」と答えます。

数週間後にデザインの提案が届きます。

見てみると、なんか違う気がします。

「もう少し明るく」「堅すぎるかな」「なんか違うんですよね」と伝えて直してもらいます。

また見てみると、やっぱりどこかしっくりこない。

このやりとりが3回、5回、7回と続いて、最終的に「もういいか」と妥協したサイトが完成する。

サイトリニューアルで、こういう「なんか違う」の繰り返しに心当たりはないでしょうか。

結論から言うと、これは伝え方が下手だからでも、好みが定まっていないからでもありません。

デザインのイメージが伝わらず、やり直しが何度も続くのは、比べるための案が少ないまま打ち合わせが進んでいるという構造の問題です。

この記事では、Web制作を仕事にしている私たち自身が自社サイトのリニューアルでつまずいた体験をもとに、「なんか違う」が起きる仕組みと、やり直しを減らすための具体的な進め方をお伝えします。

結論:やり直しが多いのは「比べる案の数」が足りていない

最初に、この記事の要点を3つにまとめます。

  • 「なんか違う」が続く原因は、伝え方ではなく比べる材料が1〜2案しかないこと
  • 10〜20案を並べると「これは違う」が自然に言葉になり、好みの輪郭が見えてくる
  • たくさんの案を出すのはAIが得意。ただし「自社らしいか」の最終判断は人がやる

順番に、なぜそう言えるのかを見ていきます。

なぜ「なんか違う」が何度も繰り返されるのか

「伝え方が悪かったのかな」「自分の好みが分からないのかな」と、自分を責めてしまう方は多いです。

でも本当の原因は、比較する材料の数にあります。

たとえばレストランで「おすすめの一品を出してください」と言われたとき、すぐに答えられる人は少ないですよね。

でも「この3つから選んでください」と言われたら、すぐに「これがいい」「これは苦手」と言えます。

Webデザインのイメージが伝わらないのも、これと同じ理由です。

1〜2案だけを見て「これよりいいもの」を頭の中で想像するのは、とても難しい。

でも10〜20案が並んでいれば、「これは違う」「これに近い」が自然に言葉になってきます。

サイトリニューアルで「なんか違う」が繰り返され、やり直しが多くなるのは、比べられる案が少ないまま往復しているからです。

これは制作会社の腕の問題でもなく、案の数が少ないまま往復している限り、何度直しても起きてしまう構造です。

Web制作会社の私たちも、同じ壁にぶつかりました

私たちアスタは、Webサイトの制作を仕事にしている会社です。

それでも、自社サイトのリニューアルでは、まさに同じ「なんか違う」の壁にぶつかりました。

「どんなサイトにしたいのか」という問いに向き合っても、言葉はぼんやりとしか出てきません。

「信頼感がある、でも堅くない」
「専門的に見える、でも近寄りがたくない」
「行動を促す何か——」

イメージはある。でも形にならない。

プロである私たちでさえ、自分の会社のこととなると、こんなに言葉に詰まりました。

そこで試したのが、AIを使って最初から多数のデザイン案を一気に作り、並べて比較するという方法でした。

サイト改善の他の記事は、Webサイト改善・WordPress運用ガイドにまとめています。あわせてご覧ください。

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17案を並べたら、「なんか違う」が言葉に変わった

ここで一つ、言葉の説明をさせてください。

「モックアップ」とは、実際のWebサイトを作る前に、見た目のイメージだけを先に作ったもののことです。

映画の絵コンテのようなもの、とイメージすると分かりやすいと思います。

今回、私たちはAIを使って、このモックアップを一気に17種類生成しました。

色の系統だけでも、こんなバリエーションが出てきます。

  • 青・白系——清潔感・信頼感を前面に出した印象
  • 濃紺系——重厚感・専門性が出る印象
  • ソフト系——親しみやすく、温かみのある印象
  • ラグジュアリー系——白・ベージュ基調の上品な印象
  • グリーン系——成長・伴走パートナーの印象
  • ダーク系——都市的・重厚・インパクト重視の印象

さらに、それぞれに違うキャッチコピー案も自動で生成されます。

見た目の印象と言葉が、同時に並ぶわけです。

17案を前にしたとき、最初に起きたのは「絞り込み」でした。

「ダーク系はないな」「ラグジュアリーは近寄りがたい」「グリーンは違う」と、判断が一気に出てきました。

1案だけ見ていたときには言葉にできなかったことが、比べたことで自然に口から出てきたのです。

「何が嫌か」が分かると、「何がいいか」の輪郭が見えてきます。

実際に作成したモックアップの比較は、こちらでご覧いただけます。

アスタ コーポレートサイト トップページ モックアップ比較(17案)

17種類のデザインバリエーションを一覧で比較できます(クリックで全案閲覧)

ちなみに、このモックアップもAIに画像を投げるだけで、10分足らずで作ってくれました。

それでも、AIの提案を4回断りました

ここで、少し正直な話をします。

17案が出てきたとはいえ、AIの出した案をそのまま使えたわけではありません。

サイトの各ページを実際に作っていく工程でも、AIにデザインを提案させるたびに「なんか違う」という場面が繰り返されました。

たとえばサービス一覧を表示するカードのデザインを提案させたとき、最初に出てきたのは「カードの端だけ色をつけるデザイン」でした。

見た瞬間に分かりました。「これ、最近AIがよく使うやつだ」と。

こういうとき、「プロっぽく見えるから」とそのまま採用することもできます。

でも「これは自分たちらしくない」と、断りました。

2案目、3案目と、「違う」「ダサい」「らしくない」と断り続けました。

最終的に4回の方向修正を経て、ようやく「これだ」という形に落ち着きました。

AIは速く、大量に選択肢を出せます。

でも「これが自社らしいか」の判断は、出してもらった側がするものです。

多案を並べることに価値があるのは、「これは違う」と言い続けられる判断があってこそ、です。

やり直しを減らす、イメージ整理の3つの問い

今回の体験から、サイトのイメージを整理するときに有効だと感じた問いを3つ紹介します。

① 「どう見られたいか」を先に言葉にする

顧客に与えたい第一印象を言葉にしておくと、あとのデザインの判断軸が定まります。

これは業種や会社の状況によって、まったく違います。

  • 「大手にも引けを取らない、信頼感のある会社に見せたい」
  • 「地域でいちばん相談しやすい、親しみやすい会社に見せたい」
  • 「専門知識の深さが伝わる、頼れる会社に見せたい」
  • 「動きが速くて今っぽい、スマートな会社に見せたい」

正解はありません。

「自社のターゲット顧客に、どう感じてほしいか」を起点に考えてみてください。

② 「好きなサイト」と「嫌いなサイト」の両方を集める

参考にしたいサイトを集めるのはよくやることですが、「このトーンは絶対違う」という例も同じくらい重要です。

嫌いなものを言語化すると、Webデザインの好みの輪郭がはっきりして、イメージが伝わりやすくなります。

③ 多くの案を前に「直感で断る」プロセスを取り入れる

理屈で考えすぎると、判断が止まります。

直感で「これは違う」を取り除いていくと、残ったものが本当に求めているイメージに近くなります。

今回ご紹介したモックアップ比較ページは、このプロセスを体験していただくための実例です。

「自分たちの会社はどの方向感に近いか」を感じながら見てみてください。

まとめ:やり直しが多いのは、あなたのせいではない

今回ご紹介した「多案を並べて、嫌いなものから絞り込む」プロセスは、私たち自身がサイトリニューアルで実際に歩んだものです。

「なんか違う」が何度も続く理由も、AIの提案を断り続けることが大切だということも、自分たちでやってみて初めて実感しました。

デザインのイメージが伝わらず、やり直しが多くなっても、それはあなたの伝え方が下手だからではありません。

比べる案を増やすだけで、言葉は驚くほど出てくるようになります。

あなたの会社のWebサイトは、今どんな状態でしょうか。

  • そろそろリニューアルしたいけど、何から手をつければいいか分からない
  • 制作会社に依頼したことがあるけど、なんかうまくいかなかった
  • そもそも、自社サイトに何を求めているのかがぼんやりしている

もしそのどれかに心当たりがあるなら、まずはAI活用診断で、自社のWebサイトにAIをどう活かせるかを確かめてみるのも一つの手です。

「どんなサイトにしたいか」がまとまっていなくても大丈夫です。

そのぼんやりを言葉にするところから始めるのが、私たちの一番得意なことだからです。

今回のような「AIを使ったデザインの進め方」を続けて知りたい方は、メルマガ登録から実例をお届けしています。

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