ホームページを放置するとどうなる|管理を取り戻す3つの確認

ホームページを放置するとどうなる|管理を取り戻す3つの確認 IT活用

会社のホームページを、最後に触ったのはいつでしょうか。

作ったときに制作会社へ頼んで、それきりという会社は多いです。

担当していた社員はもういない。

制作会社との契約も、いつの間にか終わっている。

それでもサイトは表示されているので、困っていない。

ですが、動いていることと、守られていることは別です。

放置されたサイトは、ある日いきなり止まるか、知らないうちに中身を使われます。

まず確かめてほしいのは3つだけです。

ドメイン、サーバー、管理画面の3つです。

この記事でわかることは4つです。

  • 放置したサイトで実際に何が起きるのか
  • 3つの確認のやり方
  • 制作会社と連絡が取れないときにどう進めるか
  • 自社でやるか、頼むか、作り直すかの選び方

放置したサイトで、実際に何が起きるか

放置したサイトで起きる3つのこと。ある日消える、中身を使われる、気づくのが遅い
放置で起きるのは、だいたいこの3つです

大きく3つあります。

ある日、サイトが消える

いちばん多いのが、ドメインかサーバーの期限切れです。

ドメインは、住所にあたるものです。

サーバーは、中身を置いている場所です。

どちらも年払いか月払いで、期限が来ると止まります。

更新のお知らせは、登録したときのメールアドレスに届きます。

そのアドレスが、辞めた社員のものだったらどうなるでしょうか。

誰も気づかないまま、期限が過ぎます。

ドメインは期限が切れてすぐ他人のものになるわけではなく、しばらくは復活できる期間があります。

ただ、その期間を過ぎると戻せません。

期間は登録した会社によって違うので、契約先の案内を確認してください。

中身が書き換えられる

WordPressで作られたサイトは、本体とプラグインを更新しないと穴が残ります。

2026年の夏だけでも、認証なしでサーバー上のプログラムを実行できてしまう不具合や、ログイン画面を開くだけで踏んでしまう種類のものが公表されました。

ここで気をつけたいことがあります。

制作を頼んだ会社との契約に、この更新作業が入っているとは限りません。

制作の契約は「作って納品するまで」で区切られていることが多く、そのあとの更新は別の契約になります。

見積書や契約書に「保守」の項目が無ければ、含まれていないと考えたほうが確実です。

頼まれていない作業なので、これは制作会社の落ち度ではありません。

ただ結果として、更新する人が最初から決まっていないまま、何年も動き続けているサイトがあります。

自社のサイトがそうなっていないか、契約書を一度見てみてください。

乗っ取られたサイトは、すぐには壊れません。

見た目はそのままで、裏側だけが使われます。

  • 知らない言語のページが大量に作られ、検索結果に出る
  • 別のサイトを攻撃するための踏み台にされる
  • 訪問者にウイルスを配る経路にされる
  • ブラウザに「危険なサイト」と警告が出る

気づくのが、いちばん遅い

自社のサイトを毎日見ている人は、社内にほとんどいません。

気づくきっかけは、お客様からの「サイトが見られないんですが」という連絡です。

そこから調べ始めると、まず「どこに問い合わせればいいのか」で止まります。

サーバー会社が分からない。

契約者が分からない。

パスワードが分からない。

止まっている時間が延びるのは、たいていここです。

まず確かめるのは3つだけ

ドメイン・サーバー・管理画面という3つの鍵を並べた図解
持ち物はこの3つ。どれが欠けても動かせません

ホームページを自社のものとして動かすのに要るのは、この3つです。

1. ドメイン

「自社のサイトのURL」を管理している会社と、その契約者を確認します。

見るところは3つです。

  1. 登録している会社(お名前.com、Xserverドメイン、さくらインターネットなど)
  2. 契約者の名義が自社になっているか
  3. 更新のお知らせが届くメールアドレスが、いま読める人のものか

名義が制作会社のままになっていることがあります。

その場合、自社の判断だけでは動かせません。

2. サーバー

中身を置いている場所です。

確認するのは、契約している会社と、支払っているカードの持ち主です。

担当者の個人カードで払われていて、その人が辞めたあと止まった、という例があります。

3. WordPressの管理画面

サイトの中身を書き換えるための入り口です。

ログインするURLとIDは、制作を頼んだときに納品書や引き継ぎ資料で渡されていることが多いです。

まずは当時の書類を探してください。

担当者のメールの受信箱に、制作会社からの連絡が残っていることもあります。

見つからない場合でも、サーバー側から調べて入り直せることがあります。

ここは無理に触らず、分かる人に見てもらってください。

制作会社と連絡が取れないとき

制作会社に連絡がつかなくても、ドメインの会社とサーバーの会社からたどれることを表した図解
窓口は1つではありません。契約先から順にたどれます

作った会社が廃業した。

担当者が退職して、連絡先が分からない。

よくある話です。

それでも、たどれることが多い

制作会社は、あくまで作業をした相手です。

契約そのものは、ドメインの登録会社とサーバー会社との間にあります。

この2社に問い合わせれば、契約者と支払い方法までは確認できます。

手がかりが何もない場合でも、次のどれかから入れることがあります。

  • 過去の請求書や領収書(会社名が書かれています)
  • 経理の支払い履歴(毎年か毎月、同じ会社に払っているはずです)
  • ドメインの登録情報の検索(Whois検索。登録した会社名が分かります)

引き継ぐときに要るもの

誰かに引き継ぎを頼むなら、次の情報を集めておくと早いです。

  • ドメインの登録会社と、ログイン情報
  • サーバーの契約会社と、ログイン情報
  • WordPressの管理画面のIDとパスワード
  • 問い合わせフォームの送信先メールアドレス
  • アクセス解析(Googleアナリティクス)のアカウント

全部そろっていなくて構いません。

そろっていないところが分かれば、その分だけ調べる範囲が決まります。

自社でやるか、頼むか、作り直すか

自社でやる、保守を頼む、作り直すという3つの分かれ道を表した図解
選び方は3つ。サイトの使い道で決まります

現状が分かったら、次はどうするかです。

自社でやる

やることは、月に一度ログインして更新を当てるだけです。

費用はかかりません。

ただ、更新でサイトの表示が崩れることがあります。

組み合わせによっては、更新をきっかけにサイトが表示されなくなることもあります。

そうなったときに戻せる人が社内にいるかどうかが分かれ目です。

保守を頼む

更新とバックアップ、止まったときの対応をまとめて任せる形です。

中小企業のコーポレートサイトなら、月額1万円から3万円が目安です。

ただし同じ金額でも、中身は会社によってかなり違います。

頼むときは、次の3つを聞いてください。

  1. 更新はどこまでやるのか(本体だけか、プラグインとテーマも含むか)
  2. バックアップはどこに、いつまで残るのか
  3. 止まったとき、何時間以内に返事が来るのか

作り直す

本体もプラグインも何年も止まっていると、いきなり最新まで上げられないことがあります。

直すより作り直したほうが早い、という判断になる場合です。

会社案内だけの数ページなら、作り直しは現実的な選択肢になります。

うちで20弱のサイトを見直したときの話

古いバージョンから今の推奨まで、一段ずつ上げていくことを表した階段の図解
古いサイトほど、一段ずつしか上げられません

2026年の夏、WordPress本体に深刻な不具合が続けて公表されました。

それを受けて、当社で管理しているサイトを順番に見ていきました。

対象は20弱です。

WordPress本体と、その土台になっているPHPの両方を確認しました。

いちばん古いサイトは、PHPが5系のままでした。

5系はとっくにサポートが終わっていて、穴が見つかっても直されません。

これを現在の推奨である8.3.33まで上げました。

ここで分かったことが2つあります。

1つは、古いサイトほど一度に上げられないことです。

PHPを上げるとテーマやプラグインが動かなくなることがあるので、段階を踏みます。

放置した期間が長いほど、戻す作業も長くなります。

もう1つは、使わないプラグインやテーマが残っていることです。

ドメインの移管とサーバー移行を請けた6サイトに、引っ越しのときだけ使うプラグインが入ったままでした。

使っていないものが残っているのは、それ自体がサイトの弱点になります。

移行が終わった時点で消しておくべきものでした。

当時の作業で使っていたこともあり、削除までが済んでいませんでした。

その6サイトからは削除しました。

この道具に、のちほど深刻な脆弱性が見つかっています。

バックアップした瞬間に乗っ取られる|All-in-One WP Migrationの脆弱性

まとめ

  • 動いていることと、守られていることは別
  • まず確かめるのは、ドメイン・サーバー・管理画面の3つ
  • 更新のお知らせが、いま読める人に届いているかを見る
  • 制作会社と連絡が取れなくても、契約先からたどれることが多い
  • 保守を頼むなら、更新の範囲・バックアップ・返事の速さを聞く
  • 放置した期間が長いほど、戻す作業も長くなる

今日できるのは、1つだけです。

自社のドメインの更新のお知らせが、誰のメールアドレスに届いているかを確かめてください。

それが分かれば、残りの2つもたどれます。

日常的な守り方は、別の記事にまとめています。

WordPressセキュリティ対策|改ざん・乗っ取りを防ぐ最低限の備え

サイトの運用まわりの記事は、まとめページから探せます。

Webサイト改善・WordPress運用ガイド

ホームページの持ち主を、はっきりさせるところから

あなたの会社のホームページは、いま誰の名義で、誰が更新していますか。

次のどれかに心当たりがあれば、一度話を聞かせてください。

  • 制作会社との契約が終わってから、誰も触っていない
  • ドメインやサーバーの契約先が、社内で分からない
  • 管理画面に入るIDとパスワードが、どこにあるか分からない

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