Googleの画像検索はAI学習に使われる?オフにする手順を画面つきで解説

Googleの画像検索はAI学習に使われる?オフにする手順を画面つきで解説 AI

SNSを開いたら、こんな投稿が流れてきました。

「Googleの規約が7月30日に変わります。給与明細や免許証を画像検索したことがある方は特に注意。AIの学習に使用されるようになります」

ドキッとした方も、いるのではないでしょうか。

免許証を撮って調べたことがある。契約書をカメラにかざして翻訳した。手書きのメモを写して文字にした。心当たりが、ひとつくらいはあると思います。

先に結論をお伝えします。この投稿の警告そのものは、正しいです。Googleは実際に、検索であなたが使った画像や音声をAIの学習に使う設定を用意していて、しかもそれは最初からオンの状態で入っています。

ただし、一点だけ、正確ではないところがあります。「7月30日の規約変更でそうなる」というのは、実は違います。

これはまったく別の2つの出来事が、時期が重なったせいで1つに見えているだけです。ここを分けて理解しておかないと、「規約に同意しなければ大丈夫」といった見当違いの対処をしてしまいます。

この記事では、次のことがわかります。

  • 7月30日の規約変更で、実際に変わることと変わらないこと
  • 本当に注意すべき「検索サービス履歴」という新しい設定の正体
  • 何が保存され、何に使われるのか(Google自身の説明を画面で確認します)
  • オフにする手順(実際に操作した画面を1枚ずつ載せています)
この記事でわかること(4つのポイント)のまとめ図

専門用語はそのつど言い換えます。パソコンが得意でなくても、最後まで読めるように書きました。

  1. 先に、この記事の要点
  2. とにかく先に止めたい方へ
  3. 何が起きたのか。実は2つの話が混ざっています
    1. 話その1:7月30日の利用規約の改定
    2. 話その2:検索サービス履歴という、新しい設定
    3. なぜ、2つの話が混ざったのか
  4. Googleは「AIの学習に使う」と、どこに書いているのか
    1. 保存されるもの、されないもの
    2. いちばん大事な一文は、確認画面の中にありました
  5. 自分がどれだけ渡してきたか、確認できます
  6. なぜGoogleは、こんなことをするのか
  7. 実際にオフにしてみました
    1. ステップ1:データとプライバシーを開く
    2. ステップ2:検索サービスの履歴を開く
    3. ステップ3:メディアを保存のチェックを外す
    4. 確認画面が出ます
    5. 完了です
    6. スマートフォンの場合
  8. オフにすると、何か不便になるのか
  9. ついでにやっておきたい2つのこと
    1. その1:自動削除を設定する
    2. その2:過去の履歴を消す
    3. もっと徹底したい方へ:履歴そのものを止める
  10. もうひとつ、知らないうちに増えていた設定
  11. 会社でGoogleを使っている場合、決めておきたいこと
  12. よくある質問
    1. 7月30日を過ぎてしまいました。もう手遅れですか
    2. 規約に同意しなければ、AI学習を避けられますか
    3. Gmailやドライブの中身も学習に使われますか
    4. Geminiに送った画像はどうなりますか
    5. チェックを外したら、Googleレンズが使えなくなりますか
    6. 家族と共用のパソコンでも、設定は必要ですか
    7. オフにしたのに、まだ履歴が残っています
    8. ログインしていなければ大丈夫ですか
  13. まとめ

先に、この記事の要点

  • やることは1つだけです。Googleアカウントの「メディアを保存」のチェックを外します。所要時間は1分ほどです。
  • 7月30日の規約変更が原因ではありません。原因は6月から段階的に始まっている、別の設定変更です。急ぎではありますが、7月30日を過ぎたら手遅れ、という話ではありません。
  • ただし、すでに学習に使われた分は取り消せません。あとから履歴を削除しても、学習用に取り出されたデータは最長4年間残ります。だから早いほうがいい、というのが正直なところです。

順番にお話しします。まずは「すぐやりたい」という方のために、手順だけ先に書きます。

とにかく先に止めたい方へ

詳しい説明は後回しでいい、という方は、ここだけ読んでください。

パソコンでもスマートフォンでも、次のページを開きます。Googleにログインした状態で開いてください。

→ 検索サービス履歴の設定を開く

開いたら、「メディアを保存」のチェックを外します。

確認画面が出るので、「オフにする」を押します。

これで終わりです。「設定がオフになりました」と出れば完了です。

画面を見ながら進めたい方は、この記事の後半に1枚ずつ載せていますので、そちらをご覧ください。

何が起きたのか。実は2つの話が混ざっています

ここからが本題です。

いま出回っている情報が分かりにくいのは、関係のない2つの出来事が、同じ話として語られているからです。

まず、その2つを分けます。

混ざっている2つの出来事を切り分ける図

話その1:7月30日の利用規約の改定

これは事実です。2026年7月30日から、Googleの新しい利用規約が発効しますGoogle公式の変更点説明)。

では、何が変わるのか。公式ページに書かれている主な変更点は、こうです。

  • Googleのサービスは、使っていないときもインターネット通信をすることがある、と明記された
  • その通信料はユーザー負担である、と明記された
  • 生成AIに関する禁止事項が追加された(AIをだまして不正な回答を引き出す行為、AIが作ったものを人間が作ったと誤解させる行為など)
  • ソフトウェアが自動で更新されることがある、と明記された
  • ユーザーのコンテンツをGoogleが使う目的が「サービスを運営し改善するため」と限定して書き直された

お気づきでしょうか。

「あなたが検索で使った画像をAIの学習に使う」とは、規約のどこにも書かれていません。

この改定は、どちらかというと「これまで曖昧だった書き方を、具体例つきで分かりやすくした」という性格のものです。AIの時代に合わせて、禁止事項を整理した、というのが実態に近いと思います。

ちなみに、7月30日以降もGoogleを使い続けると、新しい規約に同意したものとして扱われます。同意ボタンを押す必要はありません。

話その2:検索サービス履歴という、新しい設定

そして、こちらが本体です。

Googleは2026年6月10日から、検索まわりの履歴設定を作り替えました。

これまでは「ウェブとアプリのアクティビティ」という1つの設定で、まとめて管理していました。それが「検索サービス履歴」と「パーソナライズされたおすすめ表示」の2つに分かれましたGoogle検索ヘルプ)。

この作り替えのときに、「メディアを保存」という新しいスイッチが増えました。これが今回の話の中心です。

実際にGoogleアカウントを開くと、こんなお知らせが出ます。私のアカウントでも表示されました。

Googleアカウントに表示される「検索サービスの新しい設定」のお知らせ画面

読んでみます。

「検索サービスに、履歴およびパーソナライズされたおすすめを管理するための新しい設定が追加されました。これには、これまでの[ウェブとアプリのアクティビティ]の設定が反映されます。操作中に使用したメディア(画像や音声など)も履歴に保存されます。設定はいつでも変更できます」

短い文章ですが、大事なことが2つ書かれています。

1つめ。「これまでの設定が反映されます」。つまり、ウェブとアプリのアクティビティがオンだった人は、新しい設定も自動的にオンになります。ほとんどの方が、これに当てはまります。

2つめ。「画像や音声も履歴に保存されます」。ここが新しいところです。これまで保存されていたのは、主に検索した「言葉」でした。これからは、カメラで撮ったもの、アップロードしたファイル、話しかけた声も保存されます。

なぜ、2つの話が混ざったのか

理由は単純で、時期が重なったからです。

設定の入れ替えは6月から数か月かけて順番に適用されていて、多くの人のアカウントに届いたのが7月です。ちょうど同じころ、Googleから「7月30日に利用規約を変更します」というメールも届きました。

この2つが同じ時期に来たので、「規約が変わるから画像がAI学習に使われる」という受け取り方が広がったのだと思います。

言いたいことは、投稿が間違っている、ということではありません。むしろ警告としては当たっています。ただ、原因を取り違えると「規約に同意しなければいい」「アカウントを消すしかない」といった方向に行ってしまいます。

正しくは、規約とは関係なく、設定を1つ変えれば止まります。

 7月30日の規約改定検索サービス履歴の新設
いつ2026年7月30日2026年6月から数か月かけて順次
中身通信料・生成AIの禁止事項・言い回しの整理履歴設定の作り替えと「メディアを保存」の追加
画像のAI学習書かれていないこれが該当する
私たちの対応特になし(使い続ければ同意扱い)設定を確認する

Googleは「AIの学習に使う」と、どこに書いているのか

ここは推測で書きたくないので、実際の画面をお見せします。

設定ページを開くと、こう書かれています。

検索サービス履歴の設定画面。Googleの生成AIモデルの改善に役立つと書かれている部分

読み上げます。

「アクティビティを検索サービス履歴に保存すると、過去の検索ジャーニーを再確認できるようになるなど、ユーザーに合わせてサービスがパーソナライズされるほか、Google の生成 AI モデルの改善に役立ちます。関連するメディアやおおよその現在地情報が含まれる場合があります」

Google自身が、AIモデルの改善に使うと書いています。誰かの推測ではありません。

そのすぐ下にあるのが「メディアを保存」です。説明はこうです。

「画像、ファイル、音声録音、動画録画などの関連メディアを含める」

そして、チェックが入った状態で入っていました。私は一度もこの設定を触っていません。

保存されるもの、されないもの

「メディア」と言われても範囲が分かりにくいので、Googleの説明を整理します。

保存されるもの保存されないもの
Googleレンズで撮った・読み込ませた画像AIが生成・加工した画像
検索にアップロードしたファイルクチコミに添えた写真など、自分で公開したもの
音声検索で話しかけた声Gmail・ドライブ・フォトの中身(この設定の対象外)
Google翻訳の英会話練習の録音Geminiアプリなど、別の設定で管理されているもの
検索Liveでのやりとり 

身近な言い方に直すと、こうなります。

スマートフォンのカメラを「これ何だろう」とかざしたとき。書類を撮って翻訳させたとき。マイクに向かって話しかけたとき。この3つが、まるごと対象です。

保存されるもの・されないものを分ける図

いちばん大事な一文は、確認画面の中にありました

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

設定をオフにしようとすると、確認画面が出ます。長い説明文が並んでいて、正直なところ読み飛ばしたくなります。

でも、その中にこう書かれていました。

確認画面の「元のアクティビティを削除しても最長4年間保持されます」という記述

「保存されたメディアが Google の AI モデルのトレーニングに使用される場合、そのメディアはお客様の Google アカウントから切り離されます。このトレーニング データは、元のアクティビティを削除しても最長 4 年間保持されます

もう一度書きます。

あとから履歴を削除しても、すでに学習用に取り出された分は戻ってきません。最長4年間、あなたのアカウントとは切り離された状態で残ります。

「切り離される」というのは、誰の画像か分からない形になる、という意味です。プライバシーへの配慮ではありますが、「消せばなかったことにできる」わけではない、というのは知っておいたほうがいいと思います。

履歴を消しても学習データは最長4年残ることを示すタイムライン図

自分がどれだけ渡してきたか、確認できます

「そもそも自分は画像検索なんてしたかな」と思った方へ。

過去の記録は、自分の目で確認できます。設定ページの「保存した履歴の表示と削除」を開き、上のタブから「レンズ」を選んでください。

レンズの履歴一覧。過去の画像検索の記録が残っている画面

私のアカウントには、2025年9月の記録が残っていました。1年近く前のものです。

表示されるのは「Google レンズで検索しました」という一行と、日時だけです。何を撮ったかまでは画面に出ません。

ただ、「いつ、何回、カメラで検索したか」は残っているということです。ここを見て思い当たるものがあれば、その分だけ渡していると考えていいと思います。

なぜGoogleは、こんなことをするのか

意地悪でやっているわけではない、というのが私の見方です。

いま、AIの世界では「文章だけでなく、画像も音声も動画も同じように扱えるAI」の競争が起きています。カメラを向けたら答えてくれる、話しかけたら会話が続く、というあれです。

そうしたAIを賢くするには、実際に人が撮った写真、実際に人が話した声が必要になります。きれいに整えられた素材ではなく、手ぶれした写真や、雑音の入った音声です。

そして、この「実際のデータ」が足りなくなってきています。インターネット上の文章は、すでにあらかた学習に使われてしまいました。次に必要なのが、まだ手つかずの画像と音声です。

Googleには、検索という毎日何十億回も使われる入口があります。そこを通るデータは、他社が簡単に手に入れられないものです。

つまり、これはGoogleにとって、AI競争でのいちばんの強みを使う動きだと考えると、腑に落ちます。

そして、これはGoogleだけの話でもありません。「サービスを使うと、そのデータで賢くなる」という仕組みは、いまのAIサービスのほとんどに共通しています。違うのは、それが分かりやすく書いてあるか、設定で選べるようになっているかです。

その点でいえば、今回のGoogleは設定画面に「AIモデルの改善に役立ちます」と書き、オフにできるようにしています。気づきにくい場所にあったのは確かですが、隠されていたわけではありません。

なぜGoogleが検索のメディアをAI学習に使いたいのかを示す図

納得できるかどうかは別の話です。大事なのは、選べるようになっている、ということだと思います。実際に選び方を見ていきます。

実際にオフにしてみました

ここからは、私が実際に操作した画面をそのまま載せます。所要時間は1分ほどでした。

ステップ1:データとプライバシーを開く

Googleアカウントの設定ページを開き、左のメニューから「データとプライバシー」を選びます。

そのなかの「マイ アクティビティ」をクリックします。

手順1。Googleアカウントのデータとプライバシー画面

ステップ2:検索サービスの履歴を開く

履歴の一覧が出ます。いちばん上にある「検索サービスの履歴」の右端にある矢印をクリックします。

ここで「オン」と表示されているはずです。私のアカウントも、5つすべてオンになっていました。

手順2。マイアクティビティの履歴一覧。検索サービスの履歴がオンになっている

ステップ3:メディアを保存のチェックを外す

「検索サービス履歴の設定」という画面になります。

「メディアを保存」の右端にあるチェックボックスをクリックして、チェックを外します。

手順3。メディアを保存のチェックボックスにチェックが入っている状態

確認画面が出ます

「検索サービス履歴へのメディアの保存を停止する」という確認画面が出ます。

ここで右下の「オフにする」を押します。

なお、この画面をいちばん下までスクロールしないと「オフにする」ボタンが押せるようになりません。読まずに閉じられない作りになっている、ということだと思います。

確認画面の留意点。オフにするボタンが押せる状態

完了です

「設定がオフになりました」と出れば終わりです。チェックボックスが空になっていることを確認してください。

設定がオフになりましたという完了画面

スマートフォンの場合

やることは同じです。

スマートフォンのブラウザで先ほどのページを開けば、パソコンと同じ画面が出ます。Googleアプリの右上にあるアカウントのアイコンから「Google アカウントを管理」→「データとプライバシー」でも同じ場所にたどり着けます。

ひとつ気をつけたいのは、この設定はアカウントごとである、ということです。仕事用と個人用でアカウントを使い分けている方は、それぞれで設定してください。

オフにすると、何か不便になるのか

ここは正直に書きます。まったく影響がないわけではありません。

Googleの説明では、「過去のメディアの記録に依存する一部の機能は、パーソナライズの程度が低くなるか、利用できなくなる可能性があります」とされています。

変わらないこと変わる可能性があること
検索は今までどおり使える「前に撮ったあの画像」をあとから見返せなくなる
Googleレンズも今までどおり使える過去の画像検索をふまえたおすすめが出にくくなる
音声検索も今までどおり使える会話の続きから始めるような機能の精度が下がる
検索した「言葉」の履歴は残る 

使ってみた感覚では、ふだんの検索で困る場面はほとんどないと思います。困るとすれば、「1週間前にカメラで調べたあれ、もう一度見たい」というときくらいです。

逆に言えば、その便利さと引き換えに何を渡しているのか、という話でもあります。どちらを取るかは、人によって答えが違っていいところだと思います。

なお、オフにしても「今後のやり取りで発生するメディアは、回答の生成やGoogleの安全性を維持する目的で引き続き使用されます」とも書かれています。その場で答えを返すためには使われる、ということです。保存されて学習に回るかどうか、が今回オフにした部分です。

ついでにやっておきたい2つのこと

チェックを外したあと、余力があれば次の2つもやっておくと安心です。

その1:自動削除を設定する

同じ設定画面に「自動削除オプションを選択します」という項目があります。

選べるのは3か月・18か月・36か月・自動削除しないの4つです。

自動削除オプションの選択画面。3か月・18か月・36か月から選べる

私のアカウントは「自動削除しない」になっていました。つまり、何もしなければ履歴はずっと残ります。

特にこだわりがなければ、3か月にしておくのが無難だと思います。3か月あれば「先週調べたあれ」を探すには十分ですし、それ以上前の記録を見返すことは、実際にはほとんどありません。

その2:過去の履歴を消す

これから保存されないようにしても、これまでの分は残ったままです。

「保存した履歴の表示と削除」を開くと、右上に「削除」というボタンがあります。ここから「今日のアクティビティを削除」「指定の期間を削除」「すべてを削除」が選べます。

履歴の削除メニュー。今日・指定期間・すべてから選べる

心当たりのある方は「すべてを削除」でかまいません。検索が使えなくなることはありません。

ただし、先ほどの4年の話は、ここでも変わりません。すでに学習に使われた分は、この削除では消えません。それでも「これ以上は渡さない」という意味はあります。

もっと徹底したい方へ:履歴そのものを止める

ここまでは「メディアだけ止める」やり方でした。検索した言葉の履歴も含めて、まるごと止めることもできます。

設定画面のいちばん上、「検索サービス履歴」の下に「オン」と書かれたボタンがあります。ここをクリックすると、2つの選択肢が出てきます。

  • オフにする(1ステップ)……これから保存しない。過去の履歴は残る
  • オフにしてアクティビティを削除(3ステップ)……これから保存せず、過去の分もまとめて消す

ただし、こちらは影響が大きいので、全員におすすめはしません。

検索履歴がなくなると、検索窓に打ち始めたときの候補が出にくくなります。マップで「前に行ったあの店」を探すのも難しくなります。日常的にGoogleを使っている方ほど、不便を感じる場面が増えます。

まずは「メディアを保存」だけを外す。それで足りないと感じたら全体を止める。この順番が現実的だと思います。

もうひとつ、知らないうちに増えていた設定

ついでにお伝えしておきたいことがあります。

今回の作り替えで増えた設定は、実は2つあります。ひとつが「検索サービス履歴」、もうひとつが「パーソナライズされたおすすめ表示」です。

同じ設定画面を下にスクロールすると、「関連設定」のなかに「検索サービスのカスタマイズ」という項目があり、そこで管理されています。私のアカウントでは「パーソナライズされたおすすめ表示がオンになっています」と表示されていました。

これは、履歴をもとに検索結果やおすすめの並びを変える機能です。AI学習の話とは別物なので、今回の件で慌てて触る必要はありません。

ただ、「履歴を残すこと」と「その履歴で表示を変えること」が、これまでは1つの設定だったのが2つに分かれた、というのは知っておくと混乱しません。片方だけオフにする、という選び方ができるようになったということです。

会社でGoogleを使っている場合、決めておきたいこと

ここまでは個人の設定の話でした。会社として考えると、少し違う論点が出てきます。

仕事でこんなことをしていないでしょうか。

  • 取引先からもらった書類をカメラで撮って、内容を調べた
  • 英語の契約書をGoogle翻訳のカメラにかざした
  • 手書きの申込書を写して、文字にした
  • 商品の型番を写真で調べた

どれも便利ですし、それ自体は悪いことではありません。ただ、そこに映っているのが自社の情報だけとは限りません。顧客の名前、取引先の金額、社員の個人情報。書類には、たいていそういうものが載っています。

だから会社としては、「個人の判断に任せない」ことが要点になります。

決めておくとよいのは、この3つです。

  • 業務用アカウントは、全員この設定をオフにする。各自で判断させると必ず抜けが出ます
  • 顧客情報が写り込む書類は、そもそもカメラで検索しない。設定より、この習慣のほうが確実です
  • 使っていいAIと、渡していい情報の範囲を、先に決めておく。都度悩む状態が、いちばん漏れやすいです

3つめについては、ChatGPTの情報漏洩対策|社内AI利用ルールは3つだけ決めればいいで、決め方をまとめています。今回のGoogleの件も、同じ考え方で整理できます。

よくある質問

7月30日を過ぎてしまいました。もう手遅れですか

いいえ。7月30日は規約改定の日で、設定とは関係ありません。いつでも変更できます。

ただ、オンのまま使い続けた期間の分は保存されているので、早いほうがいいのは確かです。

規約に同意しなければ、AI学習を避けられますか

避けられません。そもそも規約と設定は別の話です。規約に同意しない唯一の方法はアカウントを削除することですが、それをしても今回の設定の話とは筋が違います。設定を1つ変えるほうが、はるかに現実的です。

Gmailやドライブの中身も学習に使われますか

今回の設定の対象外です。Googleは「ドライブ、Gmail、フォトのコンテンツが広告目的で使用されることはありません」と明記しています。今回の話は、あくまで検索サービスで渡したメディアです。

Geminiに送った画像はどうなりますか

これも今回の設定の対象外です。確認画面にも「Gemini アプリ アクティビティなどのその他の設定で保存されているメディアには影響しません」と書かれています。Geminiのほうは、別の設定で管理する必要があります。

チェックを外したら、Googleレンズが使えなくなりますか

使えます。保存されなくなるだけで、機能そのものは今までどおりです。

家族と共用のパソコンでも、設定は必要ですか

必要です。この設定はパソコンではなく、Googleアカウントに紐づいています。同じパソコンでも、ログインしているアカウントが違えば設定も別です。

逆に、自分のアカウントで設定しておけば、スマートフォンでもタブレットでも、そのアカウントで使うかぎり反映されます。

オフにしたのに、まだ履歴が残っています

それで正常です。チェックを外すのは「これから保存しない」という設定で、過去の分は自動では消えません。

過去の分を消したい場合は、この記事の「その2:過去の履歴を消す」の手順を行ってください。

ログインしていなければ大丈夫ですか

この設定はログインしているときの保存についてのものです。ただし、Googleは「これらの設定にかかわらず、アカウントに関連付けられていないデータを収集して使用することがあります」とも明記しています。ログアウトすれば何も渡らない、というわけではありません。

まとめ

長くなったので、要点だけ振り返ります。

7月30日の規約改定と、画像のAI学習は、別の話です。規約のほうには、そのことは書かれていません。

本体は「検索サービス履歴」という新しい設定で、6月から段階的に入っています。そこに「メディアを保存」というスイッチがあり、多くの方はオンのまま入っています。

やることは、そのチェックを外すだけです。1分で終わります。

ただし、すでに学習に使われた分は、あとから消しても最長4年残ります。だから、気づいた今日やっておくほうがいい、というのが正直なところです。

→ 検索サービス履歴の設定を開く

ところで、あなたの会社では、こうした設定は誰が見ているでしょうか。

たとえば、こんな状態になっていないでしょうか。

  • 社員がそれぞれ自分のGoogleアカウントで、仕事の書類を撮って調べている
  • AIに何を渡していいのか決めていないので、みんな自己流で使っている
  • 新しい設定やサービスが増えるたびに、誰も追いきれていない

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