「会社のロゴ、そろそろちゃんと作りたい」。
そう思って調べると、デザイン会社への外注は数万円から、しっかり作るなら数十万円。
納期も数週間で、しかも一番こわいのはお金より「やり直し」です。
そこで今回は、生成AI(ChatGPT)だけを使って、会社ロゴを作れるのか実際に試しました。
題材は、実在しない架空の建設会社「YAMABE建設」です。
先に結論をお伝えすると、AIで作るとロゴは「一度きりの買い物」ではなく、「何度でも作り直せて、その場で見比べられる」ものに変わりました。
この記事では、その5ステップの全体像から、外さないコツ、費用や商用利用の注意点までを、画面とともにお伝えします。
まずは、これから紹介する流れの全体像を1枚にまとめました。

結論:AIで作るロゴの要点は3つ
細かい手順に入る前に、今回いちばん伝えたいことを3つに絞ります。
- いきなり「ロゴ作って」と頼まず、会社の情報を渡して方向性から考えさせる
- 1案で止めず、配色や形を変えて5案ならべ、比べて選ぶ
- シンボルは残したまま文字だけ差し替えできるので、やり直しがほぼタダになる
使う道具はシンプルで、今回は ChatGPT(文章だけでなく画像も作れる生成AI) だけを使いました。
特別なデザインソフトも、デザインの知識もいりません。
やることは、日本語で「こういうロゴを作って」とお願いするだけです。
ここからは、実際にやった流れを5つのステップに分けて、画面とともに紹介していきます。
ステップ1:いきなり「ロゴ作って」と頼まず、方向性から考えさせる
最初にやりがちなのが、「建設会社のかっこいいロゴを作って」と、ふわっと頼んでしまうことです。
これだと、当たりさわりのない、どこかで見たようなロゴしか出てきません。
大事なのは、その前のひと手間です。まず会社の情報(業種・社名・雰囲気・強み)をAIに渡して、「どんな方向性がありえるか」をいくつか考えさせます。
料理でいえば、いきなり「おすすめ作って」ではなく、「和食で、辛いのが好きで、今日は魚の気分」と伝えるのに近いです。
条件を渡すほど、出てくるものが自分向きになります。
今回はAIに、こんな情報を渡しました。
「YAMABE建設。地域密着の総合建設会社。雰囲気は誠実・堅実・力強い」。
そのうえで、盾型・横型・円形…と方向性を分け、それぞれに画像生成用の指示文(プロンプト)を書いてもらいました。
下が、そのうちの1案を実際にAIに渡して、出てきたロゴです。

ここでのコツは、「白背景・中央・余白広め・影なし」など、あとで使いやすい条件も一緒に伝えておくことです。
こうしておくと、後で背景を変えたり、別の資料に貼ったりするのがぐっと楽になります。
ステップ2:配色と形を変えて、5案ならべる
1案できたら、そこで止めないのがポイントです。同じ社名のまま、方向性と配色を変えて、5案ほど出してみます。
なぜ複数出すのか。AIは、1回の指示に対して「ひとつの正解」を返そうとします。
でも、最初の1案が自分の会社にいちばん合っているとは限りません。
角度を変えて何案も出させて、比べて、選んで、いいとこ取りをするほうが、結果的にずっと良いものにたどり着けます。
今回は、同じ「YAMABE建設」で、方向性をはっきり変えた5案を出しました。
紺色の盾、緑の横型、グレーの等高線、フレームの中のYマーク、緑の円形バッジ。
並べると、同じ会社でもずいぶん印象が違うのが分かります。

ステップ3:比較ページを作って、その場で見比べる
案がそろったら、見比べ方にもひと工夫します。
画像をフォルダに並べて眺めるだけだと、判断がぶれます。
そこで今回は、AIに「背景の色を切り替えられて、小さいサイズでの見え方も確認できる比較ページ」を作ってもらいました。
これも、コードを書く必要はありません。
「こういう比較ページを作って」とお願いするだけで、1枚のページができあがります。

このページが効くのは、ロゴの「弱点」がその場で見えるからです。
たとえば、白い背景ではきれいに見えても、濃い色の背景に置いた瞬間に沈んで読めなくなるロゴがあります。
名刺やWebサイト、作業着への刺繍まで考えると、どんな背景でも成立するかは、最初に確かめておきたいところです。
あわせて見ておきたいのが、「黒と白だけで成立するか」「小さいサイズで読めるか」です。
カラーだと華やかに見えても、白黒にした途端に何だか分からなくなる図形は、ロゴとしては少し弱いです。
名刺の隅やブラウザのタブ(ファビコン)に表示される16ピクセルほどの大きさで、ちゃんと伝わるかを実寸で確かめます。

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ステップ4:直したいところは「英字だけ差し替え」できる
ここが、今回いちばん「便利だ」と感じたところです。
ロゴができたあと、「マークは気に入ったけど、英語の表記だけ変えたい」ということはよく起きます。
普通のデザイン作業なら、ここでまた一手間です。
でもAIなら、シンボル(マーク)はそのまま残して、文字の部分だけを差し替えられます。
実際に、盾のロゴの英字を「YAMABE」から「YAMABE-GUMI」に変えてみました。
下のとおり、盾と山のマークはそっくり同じまま、文字だけが入れ替わっています。
一から作り直していないので、気に入った部分が崩れないのが大きな利点です。

このとき、指示の出し方にもコツがあります。
「この部分をシンプルにして」とだけ伝えると、AIは見た目を整えるだけで終わりがちです。
そうではなく、「なぜ直したいのか」「誰向けか」を先に伝えると、ぐっと良くなります。
たとえば「小さいサイズでも見やすくしたいから、シンプルに」と理由を添えると、色・線の太さ・要素の配置まで、まとめて最適化してくれます。

ステップ5:決め打ちせず、何度でも作り直す
5つのステップを通してみて、いちばんの気づきはこれでした。
AIで作ると、ロゴは「やり直しのコストがほぼゼロ」になるということです。
外注だと、一度決めたものを直すのは、お金も時間もかかる「重い」作業でした。
だから、多少もやっとしても、なんとなくそのまま使い続ける。
よくある話です。
でもAIなら、「やっぱりこの色も見てみたい」と思った瞬間に、もう1案出せます。
気に入らなければ、また出せばいい。「失敗してもやり直せる」から、思い切って試せるのです。
もちろん、AIが出したものをそのまま使えば完璧、という話ではありません。
最終的に「これでいく」と決めるのも、人の仕事です。
ただ、その判断の手前にある「何案も作って、見比べる」という作業を、AIは何十倍も速く回してくれます。
今回のロゴのように、AIを使った業務改善の小さな実例は、アスタのメルマガでも毎週紹介しています。
費用・商用利用・商標のよくある疑問
ここまで読んで、「実際に使うとなると、お金や権利はどうなるの?」と気になった方もいるはずです。
最後に、自社のロゴに使う前に押さえておきたい3点を整理します。
費用はいくらかかるか
今回のように画像を作るには、ChatGPTの有料プランが前提になります。
それでも、月額の利用料だけで、何案でも作り直せます。
1案ごとに追加費用が発生する外注とは、コストの考え方がそもそも違います。
作ったロゴは商用利用できるか
生成したロゴを会社で使えるかどうかは、利用するAIサービスの利用規約で決まります。
規約は改定されることがあるので、使う前に、最新の規約で商用利用の可否を確かめておくのが安心です。
商標として使って大丈夫か
気に入ったロゴができても、それが他社の登録商標と似ていないかは、別の話です。
本格的に会社の顔として使うなら、商標登録されていないかの確認は、人の目で行う作業です。
AIが速くしてくれるのは、あくまで「何案も作って見比べる」ところまで。
最後の権利チェックは、専門家に相談する場面もあると考えておくと安全です。
まとめ:ロゴは「一度きりの買い物」ではなくなった
今回、架空の建設会社で試して分かったことがあります。生成AIを使うと、ロゴ作りは「一度きりの、後戻りできない買い物」から、「何度でも作り直せて、その場で見比べられる」気軽な作業に変わる、ということです。
同じやり方は、ロゴだけでなく、ホームページや資料の制作にも広がります。
実際に自社サイトを丸ごとAIで作った過程は、AIにホームページを丸ごと作らせてみた記録にまとめています。
あなたの会社のロゴ、「いつかちゃんとしたい」と思ったまま、止まっていませんか。
あるいは、今のロゴに小さな不満があるけれど、直すのが大変でそのままにしていませんか。
「自社でやってみたいけど、最初の方向性だけ一緒に考えてほしい」——そんな、まだ構想段階のご相談でも大丈夫です。
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